『保守主義の哲学』
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〔副題〕 知の巨星たちは何を語ったか
〔著者〕 中川八洋
〔シリーズ〕 -
〔出版社〕 PHP研究所
〔発行年〕 2004-04-30
〔ページ〕 390頁
〔ISBN等〕 4-569-63394-3
〔価格〕 定価:本体2,200円(税別)(2,310円
〔箱・帯〕 箱:なし 帯:あり
〔体裁〕 四六判 19.5cm×14.0cm ハードカバー
〔図表〕 あり
〔注記〕 -
〔分類〕 図書
〔備考〕 -
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目次
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まえがき 1
目次 8
第一部 保守主義の父祖たち
第一章 「米国保守主義の父」アレグザンダ・ハミルトン 19
第一節 米国を創った「バーク以上の天才」(アクトン卿) 22
第二節 「美徳に導き、悪徳を矯める」──ハミルトン自由の哲学 43
第三節 「名誉ある徳性国家」の創建──ハミルトンの国家像 48
第四節 ジョン・マーシャルとジェームス・ケント──ハミルトン思想の継承者 56
第五節 哲人ジョン・アダムス──ハミルトンの冷ややかな同志 61
第二章 「法の支配」は復権できるか──マグナ・カルタ再生とコーク卿 77
第一節 法治主義と「法の支配」の混同 77
第二節 「法の支配」とコーク卿 83
第三節 M・ヘイルのホッブス批判 95
第四節 不可解な「国会主権」、衰退する「法の支配」 111
第三章 「保守主義の父」バーク──「バーク・ルネサンス」を日本に祈る 123
第一節 「偏見」の哲学──理性主義の否定、「人間の意思=神託」主義の排撃 125
第二節 「世襲(相続)」の哲学──未来主義と進歩主義からの脱却 142
第三節 「時効」の哲学──自己破壊に至る革新主義・改革主義 157
第四節 デモクラシー批判──平等主義・アトム(個)主義の禍毒 166
第二部 全体主義と戦う「真正の自由」
第四章 「隷従への道」を歩む二十一世紀日本──アーレント解題 183
第一節 『革命について』『全体主義の起源』 186
第二節 全体主義思想の化学分解か、レントゲン写真か 203
第五章 「赤より死!」の、反ヘーゲル──カール・ポパーの哲学 219
第一節 ポパー哲学のつまみ喰い──貧困なポパー研究 220
第二節 弁証法──思考停止の魔術 226
第三節 神託的哲学──ヘーゲル/コント/マルクス/J・S・ミル 233
第四節 「全体主義の元祖」プラトンを衝くポパー 240
第五節 ヘーゲル神学の諸派──マルクス主義/実存主義/ナチズム/ポスト・モダン 246
第六章 平等という、自由の敵──警鐘を鳴らすトクヴィル、反撃するベルジャーエフ 255
第一節 「水晶宮を壊せ!」──社会主義に宣戦したドストエフスキー 255
第二節 「自由とは美徳、平等は隷従に至る」──トクヴィルの炯眼 265
第三節 「反・平等の哲学者」ベルジャーエフの自由論 289
第四節 大衆という暴君──オルテガ/ホイジンガ/T・S・エリオット/ル=ボン 295
第三部 「美徳ある自由社会」を創る
第七章 人間を透視したヒューム道徳哲学 313
第一節 「ホッブス哲学は、小説に出てくる怪物」 313
第二節 デカルト的理性主義の排撃 322
第八章 「社会正義」は”亡霊”──自由の原理とハイエク政治哲学 337
第一節 反人間と不道徳のケインズ 338
第二節 「法の支配」の復権──「立法の制限」を制度化する 346
第三節 腐敗に暴走するデモクラシーをいかに制限するか 358
終 章 「高貴なる自由」──永遠のバーク哲学 371
あとがき 382
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著者略歴
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中川 八洋(なかがわやつひろ)
昭和20(1945)年、福岡県生まれ。東京大学工学部航空学科宇宙工学コース卒。スタンフォード大学政治学科大学院修了。筑波大学助教授を経て、昭和62年に筑波大学教授となり、現在に至る。
専門は、政治哲学・現代思想、および国際政治学。
著書には、哲学・思想の分野では『正統の哲学 異端の思想』(徳間書店)、『正統の憲法 バークの哲学』(中公叢書)、『教育を救う保守の哲学』(共著、徳間書店)ほか多数がある。
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所蔵
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国立国会図書館 あり(請求記号:A37-H5)
http://iss.ndl.go.jp/
都立中央図書館 なし
都立多摩図書館 なし
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情報元
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他文献
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備考
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・装丁;川上成夫
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内容
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・「あとがき」に、「表1 日本を益する自由擁護の保守主義系の思想家たち」(384頁)、「表2 日本を害する人間憎悪・伝統否定・自由破壊の思想家たち」(385頁)あり。
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更新履歴
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2013-05-27
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表1 日本を益する自由擁護の保守主義系の思想家たち
(○印はベスト・フォー)
○コーク (1552~1634年) 『英国法提要』(1628~41年)※
ヘイル (1609~1676年) 『英国コモン・ローの歴史』(1713年)※
マンドヴィル (1670~1733年) 『蜂の寓話』(1714年)
ヒューム (1711~1776年) 『人間本性論』(1739~40年)
ブラックストーン (1723~1780年) 『イギリス法釈義』(1765~69年)※
A・スミス (1723~1790年) 『道徳感情論』(1759年)
○バーク (1729~1797年) 『フランス革命の省察』(1790年)
○ハミルトン (1755~1804年) 『ザ・フェデラリスト』(1787~88年)
ファーガソン (1723~1816年) 『道徳と政治学の原理』(1792年)※
J・アダムス (1735~1826年) 『アメリカ諸邦連合憲法の擁護』(1787~88年)※
マディソン (1751~1836年) 『ザ・フェデラリスト』(1787~88年)
トクヴィル (1805~1859年) 『米国のデモクラシー』(1835~40年)
サヴィニー (1779~1861年) 『中世ローマ法史』(1815~31年)※
バジョット (1826~1877年) 『イギリス憲政論』(1867年)
B・ディズレーリ (1804~1881年) 『英国国体の擁護』(1835年)※
ドストエフスキー (1821~1881年) 『カラマーゾフの兄弟』(1879~80年)
メイン (1822~1888年) 『古代の法と慣習』(1883年)
ブルクハルト (1818~1897年) 『世界史的考察』(1905年)
アクトン (1834~1902年) 『自由の歴史』(1907年)※
ル=ボン (1841~1931年) 『群集心理』(1895年)
I・バビット (1865~1933年) 『ルソーと空想主義』(1919年)※
ホイジンガ (1872~1945年) 『ホモ・ルーデンス』(1938年)
ベルジャーエフ (1874~1948年) 『歴史の意味』(1923年)
オルテガ (1883~1955年) 『大衆の反逆』(1930年)
チャーチル (1874~1965年) 『第二次大戦回顧録』(1948~53年)
ドーソン (1889~1970年) 『宗教と近代国家』(1935年)
アーレント (1906~1975年) 『全体主義の起源』(1951年)
オークショット (1901~1990年) 『政治における合理主義』(1962年)
○ハイエク (1899~1992年) 『法、立法、自由』(1973~79年)
ポパー (1902~1994年) 『開かれた社会とその敵』(1945年)
サッチャー (1925年~) 『回顧録』(1993年)
(備考)順序は没年基準。※印は未邦訳出版。
表2 日本を害する人間憎悪・伝統否定・自由破壊の思想家たち
(●印はワースト・シックス)
●デカルト (1596~1650年) 『方法序説』(1637年)
ホッブス (1588~1679年) 『リヴァイアサン』(1651年)
●ルソー (1712~1778年) 『社会契約論』(1762年)、『エミール』(1762年)
コンドルセ (1743~1794年) 『人間精神進歩史』(1795年)
ペイン (1737~1809年) 『人間の権利』(1791年)
サン=シモン (1760~1825年) 『産業者の教理問答』(1823~24年)
●ヘーゲル (1770~1831年) 『法の哲学』(1821年)、『歴史哲学』(1840年)
ベンサム (1748~1832年) 『憲法典』(1830年)
シェイエス (1748~1836年) 『第三階級とは何か』(1789年)
フーリエ (1772~1837年) 『四つの運動と一般的運命の理論』(1808年)
コント (1798~1857年) 『社会再組織に必要な科学的作業のプラン』(1822年)
プルードン (1809~1865年) 『貧困の哲学』(1846年)
フォイエルバッハ (1804~1872年) 『キリスト教の本質』(1841年)
J・S・ミル (1806~1873年) 『自由論』(1859年)、『功利主義』(1863年)
バクーニン (1814~1876年) 『国家性とアナーキー』(1873年)
●マルクス (1818~1883年) 『共産党宣言』(1848年)、『資本論』(1867年)
エンゲルス (1820~1895年) 『家族・私有財産・国家の起源』(1884年)
ニーチェ (1844~1900年) 『善悪の彼岸』(1886年)、『権力への意思』(1901年)
クロポトキン (1842~1921年) 『近代科学とアナーキズム』(1912年)
●レーニン (1870~1924年) 『国家と革命』(1917年)、『帝国主義論』(1916年)
●フロイト (1856~1939年) 『自我とエス』(1923年)
ケインズ (1883~1946年) 『雇用・利子および貨幣の一般理論』(1936年)
マンハイム (1893~1947年) 『自由・権力・民主的計画』(1951年)
デューイ (1859~1952年) 『学校と社会』(1915年)、『哲学の改造』(1920年)
ケルゼン (1881~1973年) 『デモクラシーの本質と価値』(1920年)
ハイデガー (1889~1976年) 『存在と時間』(1927年)
マルクーゼ (1898~1979年) 『エロスと文明』(1955年)、『一次的人間』(1964年)
サルトル (1905~1980年) 『共産主義と平和』(1952~54年)
フーコー (1926~1984年) 『狂気の歴史』(1961年)、『性の歴史』(1976~84年)
C・シュミット (1888~1985年) 『憲法論』(1928年)
ハーバーマス (1929年~) 『コミュニケーション的行為の理論』(1982年)
(備考)順序は没年基準。