日本外交を左右する論客たち
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〔サブタイトル〕 アメリカが注視する「吉田以後」の選択
〔著者〕 ケネス・B/パイル(ワシントン大学大学院国際研究学部長) 訳・鈴木博信(桃山学院大学助教授)
〔シリーズ〕 -
〔該当頁〕 64~83頁
〔目次〕 

 

 見直される日本の国際的役割 65
進歩派・理想主義の論客たち 65
 低下する進歩派の影響力 68
自由主義的現実主義の論客 69
 現実主義の擡頭とその不安 70
重商主義の論客たち 71
 「吉田ドクトリン」延命の試み 76
ニュー・ナショナリストたち 78
 日本へのとてつもない誇り 80
むすび──中曽根の選択   82

 

〔図表〕 なし
〔注記〕 -
〔分類〕 論文
〔備考〕 写真提供=共同通信社

 

 

〔媒体名〕 『Voice』 1997年10月号  
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〔副題〕 ボイス
〔編集〕 -
〔シリーズ〕 -
〔出版社〕 PHP研究所
〔発行年〕 1997-10-01
〔ページ〕 頁
〔ISBN等〕 ISSN:0387-3552 雑誌コード:08059-5
〔価格〕 定価430円
〔体裁〕 A5判 21.0cm×14.8cm
〔注記〕 -

 

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見出し
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転換期をむかえた日本の外交戦略と塗り替る知識人地図。ポスト吉田外交を主導する次の戦略とは何か

 

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関連部分
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・《日本は世界政治の場で独立した役割を演じうる、と見るニュー・ナショナリストの確信を支えているのは、日本の社会と経済と技術が達成したかずかずの成果に対するとてつもない誇りである。
 これらのナショナリストのうち、その点をもっともあけすけに主張するのは中川八洋である。かれが矢つぎ早に世におくる、大風呂敷と大胆な断定を特徴とする著作は、大向うの喝采をうけている。日本が世界の舞台で積極的な役割」を果すべきだと主張する近作で、かれは日本を「超先進国」と呼んでいる。中川は科学技術庁核燃料課長補佐をつとめたこともある官僚出身者であり、一般向けの総合雑誌に登場して注目をあつめている能筆・能弁の若い著作家の典型といえる人物の一人である。
 かれは、これまで総合雑誌に君臨してきたインテリたちを「輸入商品の売り手」と評して鼻であしらう。これらのインテリたちは、欧米諸国に対する伝統的な畏敬の念から身をふりほどくことができないため、「福祉だけでなく、生活(収入)の豊かさでも、どうやら日本人は世界のトップになってしまった」(「日本こそ世界一の福祉超大国だ」、『中央公論』七八年八月号)ことが目に見えない。中川の計算によると、一九七八年現在の日本の平均的労働者の税引き後の純所得はアメリカの平均的労働者の少なくとも一・四倍から二倍にたっしている・・・・・・。中川は、国民の生活水準を引き上げるうえで官僚が果してきた役割を強調する。それというのも、一九四五年以来日本人のあいだにひろがっている国家にたいする不信の念を逆転させたい、と考えているからである。
 かれはいう。通産省・労働省・農林水産省をはじめとする政府の省庁の最大の関心事は日本の働く人びとの福祉を引き上げることにある。実際には、「日本の社会は、いかなる側面から見ても立派な社会主義国になってしまっている」
 中川は、日本を「労働者のパラダイス」と形容して、福祉関係の支給金額・所得・健康保険・食事内容・住宅・教育等を分析し、これらのどの項目をとっても日本は西側諸国を追いこした、しかもそれは高額の税金をとりたてることもなくずばぬけて平等主義的な枠組みをつくり上げつつ達成したことなのだ、と主張している。》(81~82頁、太字は原文のママ)

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所蔵
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国立国会図書館 あり(請求記号:Z23-365)
http://iss.ndl.go.jp/
都立中央図書館 あり(請求記号:ホイス/ )
https://catalog.library.metro.tokyo.jp/winj/opac/search-detail.do?lang=ja
都立多摩図書館 あり(請求記号:ホイス/ )
https://catalog.library.metro.tokyo.jp/winj/opac/search-detail.do?lang=ja

 

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情報元
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他文献
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備考
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内容
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更新履歴
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2013-07-16

 


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