『我が国の皇統継承の歴史と理念』
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〔副題〕 昨今のいわゆる女帝論議に触れて
〔著者〕 中野好之
〔シリーズ〕 -
〔出版社〕 御茶ノ水書房
〔発行年〕 2007-02-05 
〔ページ〕 299頁
〔ISBN等〕 978-4-275-00512-0
〔価格〕 定価(本体3600円+税)
〔箱・帯〕 箱:なし 帯:不明
〔体裁〕 A5判:20.2×15.5cm
〔図表〕 なし
〔注記〕 -
〔分類〕 図書
〔備考〕 -

 

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目次
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第一章 現代の時局での史論の有用性
第二章 我が国の人文諸科学研究の現状
第三章 女帝とは何を指すか
第四章 大和と奈良の朝廷における女天皇の系譜
第五章 天平の聖代における皇都漂流と大仏造粒
第六章 陸奥産金の騒動と宇佐八幡の登場──良弁僧正と百済王敬福の役割──
第七章 藤原百川の桓武定策の功労──大菩薩の神託と天武王系の断絶──
第八章 我が国と中華帝国での修史の差異
終 章 南北朝内乱期における君徳・忠誠の観念の混迷
あとがき

 

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関連部分
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《小松春雄・岸本広司の業績
不幸にして坂本によって根こそぎ無視され抹殺されたこの期間の日本国内における最も注目すべきバーク研究の業績としては今回の岸本広司に到達する以前には、衆目の一致するところ疑いもなく小松春雄による『イギリス保守主義史研究──エドマンド・バークの思想と行動』(一九六一)と『イギリス政党史研究──エドマンド・バークの政党論を中心に』(一九八三)の二点がある。少なくとも私自身は駆出しのよちよち歩きの自分から後に多少は腰を据えて日本の読書界にバークの紹介を志すに至った時期にかけて、これらの書物から多大な恩恵を蒙ったことが忘れられない。小松の学風は同じ東京大学法学部の出身ながら、坂本流のまるで栄螺が殻をぴったり閉じて外界との交渉を一切謝絶するのとは対照的に、常に周囲の近隣の学問研究者に向って開かれていた。最晩年の小松の研究がバークに集中されていたことは確実であるが、氏はかねてからトマス・ペーンやバジョットら幅広い各種の傾向と特性の何人かの政治思想家を公平で均斉の取れた態度で取り上げては、翻訳や解題を通じて後進の学徒を手広く啓発した。私は小松による周到で細密な、そして同時におのずと情緒豊かな個性が文中に滲み出るようなリベラルな歴史解釈と明快で情味溢れる文体を愛好した。

 

閉鎖的な官学研究室の実態
これは決して単に私一己の感想ではないと見えて、国内の或る熱狂的なバークのファンを自ら公言する特異な著作家は、戦後の日本における保守主義思想の顕揚と普及の功労者の筆頭に進んで小松の名を挙げ、彼が近代日本でのこの面で果した役割は明治初年期の官僚政治家たる金子堅太郎(一八五三-一九四二)に次ぐもの、と評価している。私自身の金子の評価はこれとは全く別であるから、この金子への粋狂な賛辞には全面的に反対であり、この点の私の否定的な評価の根拠と理由とを私はすでに別の場所できちんと公表ずみである。だが小松の業績のこの積極的な評価には、私も全面的に賛同する。(以下略)》53~54ページ

[引用者注]
引用文中、《戦後の日本における保守主義思想の顕揚と普及の功労者の筆頭に進んで小松の名を挙げ、彼が近代日本でのこの面で果した役割は明治初年期の官僚政治家たる金子堅太郎(一八五三-一九四二)に次ぐもの、と評価している》とあるのは、『正統の憲法 バークの哲学』(中央公論新社〈中公叢書〉、2001年)の、

《バーク哲学の研究者は、日本ではどういうわけか、戦後五十年間に、小松春雄と岸本広司氏のたった二人だけです。私がやっと三人目に当るようです。(以下略)》(289ページ)

等に該当すると考えられる(なお、谷沢永一・中川八洋『「名著」の解剖学』(徳間書店、1998年)の「第十章 E・バーク『フランス革命の省察』」261~265ページには、我が国におけるバーク研究の概要説明がある)。

よって、引用文中《国内の或る熱狂的なバークのファンを自ら公言する特異な著作家》とは、中川八洋教授であろう。

 

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著者紹介
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中野好之(なかの よしゆき)
1931年2月東京生まれ。1955年東京大学経済学部卒業。現在著述業。専攻は社会思想、西洋保守主義思想研究。

主要著訳書
『評伝バーク』(みすず書房)
エドマンド・バーク『フランス革命についての考察』(岩波文庫)
『バーク政治経済論集』(法政大学出版局)
『バークの思想と現代日本人の歴史観』(御茶ノ水書房)
『仙台「晩翠草堂」の顛末』(御茶ノ水書房)

 

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所蔵
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国立国会図書館 あり(請求記号:GB77-H270、関西 総合閲覧室XB-N07-12790)
http://iss.ndl.go.jp/

都立中央図書館 あり(請求記号:/ 210.30/ 5331/ 2007)
https://catalog.library.metro.tokyo.jp/winj/opac/search-detail.do?lang=ja

都立多摩図書館 なし

 

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情報元
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他文献
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・中野好之『バークの思想と現代日本人の歴史観』 御茶ノ水書房、2002年

第一部 エドマンド・バークの政治哲学
第二部 日本の歴史に見る継承と伝統
第三部 我が国に見る皇統正閏観念の変遷

 

・中野好之『万世一系:面白半分の異端曲説』 御茶ノ水書房、2009年
序言
第一部 我が国における皇室論議の歴史
第二部 王位皇系の簒奪に見る継承と済民の大義名分
第三部 建武新政が後世に遺した歴史の歪曲
跋語

 

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備考
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内容
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更新履歴
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2016-04-22 


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