『筑波大学』
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〔副題〕 ”開かれた大学”の実態
〔著者〕 降旗節雄(ふりはた せつお)
〔シリーズ〕 -
〔出版社〕 三一書房
〔発行年〕 1983-05-15
〔ページ〕 312頁
〔ISBN等〕 0036-832041-2726
〔価格〕 定価2200円
〔箱・帯〕 箱:なし 帯:不明
〔体裁〕 四六判 19.5cm×13.5cm
〔図表〕 あり
〔注記〕 東京教育大学・筑波大学関係略年表 (1875~1982) : 293~310頁
〔分類〕 図書

 

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関連部分
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《そのためには、平和憲法を中心として国民の間に浸透した、戦後の反戦平和イデオロギーを一掃する必要がある。日本よ国家たれ、を合言葉にした清水幾太郎、江藤淳、竹村健一、中川八洋、山本七平などの諸先生の出番である。かくして憲法改正論議・靖国神社公式参拝・武器輸出三原則緩和・社会科教科書検定強化・ソ連脅威論・シーレイン防衛・核武装へのふみきりなど、右より大コーラスが起り、八一年『防衛白書』はついに「国民の生命・財産を守る自衛隊」から「国家体制を守る自衛隊」への変身を宣言するに至った。このイデオロギー大転換のための国家戦略の管理高地たること──これが文部省御用・筑波大学に課された基本的任務であった。》
以上、18頁より引用

 

《そしてこの勇ましい学長のもとにおそるべき面々がせいぞろいする。自民党文教族と呼応して『疑問だらけの中学教科書』によって教科書批判に火をつけ、今日の国際的教科書問題の種をまいた森本真章講師。ソビエトの北海道侵攻の危険を高唱しつつ軍備増強を主張する中川八洋助教授、三島由紀夫の盟友を自任する強烈なナショナリスト村松剛教授などなど。
 たとえば、日本軍事化をめぐる中川と学生の問答をきこう。
「学生・ソ連が日本を攻めなければならない具体的理由はなにか?
 中川・ソ連は隣接国に対して軍事的に侵入できる能力ができ、かつそういうことが許される状況が生じれば入る。たとえば一九三九年ヒットラーのポーランド侵入後、フィンランドに侵攻したように。今、ソ連軍は北海道に軍事侵攻する能力を完全に持ったと思います。・・・・・・米国は、もしグローバルな戦争が起った際には日本に対して軍事的な援助は三カ月程度は絶対にできない、という通告まですでにしている。もう大きく変りました、日本の安全保障の状況は。日米安保条約だけあれば日本の平和が保たれた時代は終った。
 学生・お話を聞いていますと、先生のソ連観は、ソ連は”極悪非道の国”みたいな極めて一面的見方に終始していると思いますが・・・・・・
 中川・その方が素直じゃないかしら。一千年の歴史の中でどうしてソ連の領土があんなに増えていくわけ。・・・・・・今私はソ連軍が対日侵攻準備を完全に開始したと思うんですよ。七九年頃にモスクワ政府の中で正式な決定が行われたと、そう判断できる、いくつもの証拠があるんです、たとえばどうして今年の一月頃樺太に軍司令部ができたの。加えて一二月末に極東戦統合司令部ができたんですよ。平時ではソ連は軍司令部を作らないんです。つまり指揮命令系統が平時編成から有事編成に全部切りかわった。これを対日侵攻以外だとみる人は頭がおかしいと思います。
 学生・日本の軍事大国化は東南アジア諸国の脅威となるのでは?
 中川・ならないんじゃないですか。東南アジアの国々は七九年以降、日本に対して“Regionl Power”になってくれと、正式に要請してますから。”Regional Power”ってのは、軍事大国ってことですよね。今、日本の軍事大国化を反対しているのは、ソ連と北朝鮮だけです」(『筑波大学新聞』一九八一・九・一八)
 ソ連の対日侵攻を信じない人間はきちがいで、日本の軍事大国化は東南アジアの要請によるという、東南アジアの民衆が聞いたら驚倒しそうな言説が、この大学ではまかりとおっているのである。》
以上、86~87頁より引用

 

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所蔵
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国立国会図書館 あり(請求記号:FB22-1425)
http://iss.ndl.go.jp/
都立中央図書館 あり(請求記号:3772/ 257/ 83)
https://catalog.library.metro.tokyo.jp/winj/opac/search-detail.do?lang=ja
都立多摩図書館 なし
 
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情報元
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他文献
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『筑波大学新聞』号、1981年9月18日付

 

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備考
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内容
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更新履歴
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2013-05-22

 

 

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